周麻酔期看護学領域 ・修了生のメッセージ
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看護学分野 周麻酔期看護学領域
修了生のメッセージ

杉山 周太 さん
2018年度修了
- (勤務先) 国際医療福祉大学熱海病院
私が周麻酔期看護師を目指した理由は麻酔に興味があったからです。手術室で勤務歴が長く、麻酔科医とかかわる時間が多かった経験も影響しています。また,教育・臨床・研究の3つを備えている看護師になりたいという気持ちもありました。さらに医学的知識・技術を得ることは,看護師として成長できる可能性を感じました。 周術期看護は継続的で一貫性のある看護が重要と言われています。臨床の中でそれができ、看護師と協働してできるように調整や教育ができるようになってみたいと思ったのがきっかけです。
本学の関連病院で勤務しているため学費や勤務調整の支援があり、働きながら学べる環境であったことも進学先に選んだ理由です。静岡から東京まで通っていましたが、当時は遠隔での講義もあり、勤務している関連病院内で講義を受けられる環境もありました。
学習内容としても,解剖生理学,病態などの基本的な講義や臨床推論や疾病管理など新たな分野の講義、演習など充実していると感じたので,入学したいと思いました。
職場では麻酔に関連する業務を主として行っています。看護部に所属していますが業務内容は麻酔科から指示をもらっています。
麻酔科では1日1~3例の麻酔症例を麻酔科医の監督下のもと担当します。合併症が少ないことや診療科など担当できる症例に対してルールを定めています。手術前は麻酔管理症例全例の患者の情報収集を行い、術前診察の準備を行います。なにか問題があれば麻酔科医に報告のうえ患者様へ問診、身体診察、麻酔についての説明の一部をしています。手術後には術後回診を麻酔科医と協働して全例行っています。術後は術中看護を振り返る機会でもあり、術後回診で得た情報は,手術室看護師や病棟看護師にフィードバックしています。
他、麻酔に関連する各部署の看護師との調整や,教育,業務改善などの活動をしています。
まだ始まったばかりの分野で先が見えにくいですが麻酔について学び、研究をすることで解剖生理学などの振り返りもできます。特に臨床で様々な経験を積んでうえで教育を受けることは自分を振り返る機会となり、成長できる方法の一つであると思います。

栗岩 涼 さん
2019年度修了
- (勤務先) 国際医療福祉大学成田病院
以前勤務していた病院で麻酔科医師が不足している現状を身近に感じていました。主科医師がかける脊麻症例時でも落ち着いている時には、麻酔科医師が部屋にいないことがよくありました。そういった時にバイタルサインの変化があったり、モニターのアラームが鳴ると怖いと思うことがありました。そのような場面に接する度に、麻酔について詳しく学び、今何が起きているのかを自分で考え理解し、動けるようになりたいと思うようになりました。そのためのスキルを得ることを目指して麻酔について専門的に学び、確かな知識・技術を身に着ける必要があると感じ、周麻酔期看護師を目指しました。
看護大学を卒業後、急性期病院で3年間手術室看護師として勤務し、麻酔についてもっと学びたいと思っていた時に、周麻酔期看護師という存在を知りました。私がこの大学を選んだ理由の1つは働きながら学びやすい環境であったことです。講義が週の後半にまとまっているため、手術室看護師として働きながら大学院に通うことができました。さらに実習が行われる関連病院で働くことで、スタッフが顔見知りとなり、電子カルテや手術室の雰囲気、流れなどを実習前から知ることで実習も戸惑うことなく臨めました。また周麻酔期看護師以外の専門的な勉強をしている看護師と一緒に学べることで他領域の在学生から多くの刺激を受けることができました。
現在働いている病院では術前外来、手術麻酔、術後回診、勉強会主催、新しい麻酔科物品の説明会、資料作成、病棟看護師や外科医師の麻酔科への窓口等の仕事をしています。
術前外来では予定手術の全症例、1日約20人の患者の情報収取、カルテ作成、問診、診察、禁煙指導等をしています。麻酔業務では、直接関与(週に1度、麻酔科医師と共に実際に麻酔管理をする)と間接関与(重症症例や外勤医師の麻酔時のサポート、麻酔時のトラブル対応など)をしています。術後回診では疼痛の状況、PONV、咽頭痛の有無等を評価し、麻酔科医師に報告、必要に鎮痛方法や制吐剤使用の提案をしています。麻酔前から麻酔後までシームレスに関わることができるため、問題点を把握しやすく、患者との信頼関係も築きやすいです。また、直接麻酔科医師に連絡するほどではないかも...といったちょっとした問い合わせが病棟看護師や手術室看護師、外科医師からよくあり、内容を確認し必要時は麻酔科医師と相談し対応にあたっています。
周麻酔期看護師は全国にまだ50人前後しかいません。手術室以外の業務拡大に伴い麻酔科医が不足している中で、安全で質の高い麻酔を提供するために、周麻酔看護のスペシャリストになって私たちと一緒に働きませんか?

中川 遣二さん
私は手術室看護師として12年間従事し、ブラッシュアップする機会を探っていたタイミングで日本麻酔科学会が推進している周術期管理チーム認定看護師の資格を知りました。この認定試験で勉強をしていく内に麻酔に対して興味が湧き、資格修得後、麻酔に特化した看護師として働きたいと思い始めました。その時に周麻酔期看護師の存在を知り、「周麻酔期」は手術を中心にした前・中・後の期間「周術期」とは異なり、麻酔診療を中心においています。この業務の専従教育を受けた看護師が「周麻酔期看護師」だと知り、今回目指すことに決めました。
現在私は、国際医療福祉大学三田病院の麻酔科に所属し、麻酔科診療に携わる日々を過ごしています。
実際、周麻酔看護師の術前業務は、患者訪問と術前情報で得た情報を統合して麻酔科医と意見交換を行いながら麻酔計画を立て、個々の患者に応じた対応策を検討して手術に挑みます。
術中管理は、麻酔科専門医の直接指示の下、挿管操作を行い麻酔器の呼吸調節を行います。常に適切な術中管理が担保できるよう麻酔科医と連携を図りながら麻酔の維持を行っています。抜管操作においても麻酔科専門医の直接指示の下、抜管操作を行い安全な覚醒状態を確認します。
術後業務は、術後訪問を行い麻酔で生じた合併症や手術侵襲に対しての麻酔管理が適切であったかを評価し、担当麻酔科医と情報を共有して最善の麻酔管理を磨き続けています。
大学院とは自分自身を見つめ直し可能性を広げてくれる場であると認識しています。院生との切磋琢磨や先生方の指導によって学問の醍醐味を教えて頂きました。自ら実習期間の延長を懇願したいほど臨床麻酔の指導が行き届いた環境と言えます。是非とも周麻酔期看護学領域で麻酔における学問と臨床を学び、今後の麻酔診療の一躍を担う存在になってもらいたいです。

伊藤 毅さん
私は看護師になってから手術室、救命センター、ICU、急性期病棟を経験してきました。そのなかで興味があり勉強したいと思っていた周麻酔期看護学の修士課程を受験し、修了後は看護師として専門性を深め今までと違う働き方がしたいと思い、目指しました。
本学に入学した理由は、働きながら学べるところです。全日制の大学院では仕事を完全に辞める必要があったのですが、1年次は週3日ほど学校に行き、残りの週4日ほどは仕事ができます。働きながら大学院に通うことが出来るというのは、当時の私には大変大きなメリットでした。
現在は麻酔科に所属し、麻酔科医師の指導のもと手術における麻酔導入から覚醒・抜管までの管理、麻酔科外来診察、APS(Acute pain Service)回診、無痛分娩などを麻酔医と協働して実践・補助を行います。
周麻酔期看護学は看護師として将来の選択肢・可能性を増やしたいと思っている人、麻酔に興味があり専門的な知識を深めたいと思っている人にぴったりだと思います。私自身、周麻酔期看護学修了後は、働き方が大きく変わりました。現在は毎日が勉強の日々ですが充実した毎日を送っています。周麻酔期看護学修了者は少なく、知名度もまだ低いですが、共に周麻酔期看護学を発展させて行きましょう。皆さんお待ちしております。

高橋 尚子 さん
周麻酔期看護師を目指すことを決めたきっかけは、手術看護学会の周術期で活躍する有資格者のシンポジウムに参加したことです。その際に実際の活動について初めて知ったことがきっかけです。
手術室業務である外回りで麻酔介助に携わることが多くの場面であります。しかし今回のきっかけで麻酔に対しての知識が浅かったという再認識と、今後麻酔科医師ともっと情報共有し、患者の安全な医療提供に繋げられるような関わりを持っていきたいと思い、周麻酔期を目指しました。
私は手術室看護師として約12年間、2箇所の大学病院で勤めてきました。入学した理由として本大学院の教育理念である働きながらでも学習できる時間割編成やE-learningの導入がされていることです。木曜日の午後から土曜日に講義が組まれているためそれ以外の曜日で自分の時間をつくることができ、働くことができます。また働きながら講義で得た知識を臨床の現場で活かすことで自身の振り返りをすることができます。
また東京赤坂キャンパスは2018年に新設移転し建物はとてもきれいで、多くのPCや資料が充実しており、都心部にあるため交通の利便が大変良いです。
働きながら大学院に通うことで不安なこともありますが、様々な病院を経験してきた同期生と関わって情報共有したり授業を受けることで多くのことを学ぶことができ、一看護師として成長できる場だと感じています。
まだまだ半人前ですが、高度実践看護師として医療に貢献できるよう精進していきたいと思います。
お問い合わせ・連絡先
国際医療福祉大学大学院
東京赤坂キャンパス事務局
- 〒107-8402
東京都港区赤坂4-1-26 - TEL.03-5574-3900(代表)
FAX.03-5574-3901 - E-mail:
tokyo.s.c@iuhw.ac.jp
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