大学院のご案内

研究科・分野のご案内 GRADUATE SCHOOL / FIELD

薬科学研究科 生命薬科学専攻

医療現場と密接に連携し、一般社会や地域社会の今日的要請に応え得る高度専門職業人としての薬剤師を養成します。

薬学はライフサイエンスを基盤として、生命や健康について化学的、生物学的あるいは物理学的に研究する総合的な応用科学であります。そして、これらの研究により得られた新しい知識や技術などの成果をもって人類の健康、福祉に貢献することを目的とした学問です。また、医療の現場では、薬剤師にはチーム医療への参画はもとより、特定の領域・分野において、より専門的な知識・技術・経験が求められています。この様な今日的要請に応えるべく、本大学院薬科学研究科は、高いリサーチマインドや臨床能力を身につけた広範な薬学的専門知識を有する薬学研究者および専門薬剤師の育成を目指しています。そのため、「生命薬学」・「臨床薬学」の2つの分野を設置し、それぞれの分野に合った特色ある高度教育を実施いたします。さらに、社会人のニーズにも応えたカリキュラム構成をとり、向学心のある社会人学生の要望に応える大学院ともなっております。

薬科学研究科長 八木 秀樹

東北大学薬学部卒業。東北大学大学院薬学研究科修士(薬学)、博士(薬学)。塩野義製薬株式会社研究所、東北大学医学部助手、近畿大学薬学部助手、講師、准教授を経て現職。

薬科学研究科 生命薬科学専攻主任 山田 治美

東京大学大学院薬学系研究科生命薬学専攻博士課程修了。博士(薬学)。東京大学医科学研究所附属病院薬剤部、フランス 国立ビシャ・クロウド‐ベルナルド病院(Hopital Bichat-Claude Bernard)寄生虫研究室研究員を経て、2006年より、国際医療福祉大学薬学部就任。

研究指導担当 専任教員および研究内容
  • 氏名
  • 主な研究指導内容
八木 秀樹

①リゾリン脂質によるリンパ球移動機構の解明
②複数回膜貫通膜たんぱく質に対する新規モノクローナル抗体の作製とその機能の探索
③がん転移機構の解明とその阻害薬の探索

三浦 裕也

社会薬学、薬学教育

白石 昌彦

DNAメチル化による転写制御機構

山田 治美

抗がん薬・感染症治療薬の薬剤適正使用に関する調査および実験的研究

阿部 義人
  • ①製剤化を目指したタンパク質の物性および利用に関する研究
  • ②生体内タンパク質の凝集制御に関する研究
石田 卓巳
  • ①化学物質による細胞毒性
  • ②細胞内金属の恒常性破綻
猪部 学
  • 免疫細胞の活性化制御に関する研究
緒方 勝也
  • ①脳波、脳磁図による運動野情報処理、疼痛処理(プラシーボ効果)、自律神経反応の解析
  • ②経頭蓋磁器刺激、F波による運動野応答、巧緻運動評価
  • ③経頭蓋電気刺激による運動感覚野の応答評価
池田 俊也

①医療技術・薬剤の経済評価
②薬剤疫学

猪股 浩平

・多機能性キラル合成素子の開発と医薬化学への応用
・不斉有機触媒を用いる多元的立体制御反応の開発

倉本 敬二

①先発・後発輸液製剤の物理化学的性質の比較研究
②輸液に混合する注射薬の配合変化に関する研究

島田 直樹

①臨床調査個人票を利用した指定難病の疫学研究
②臨床疫学

相馬 義郎

①チャネル病の分子病態生理学・治療学
②細胞病態生理のコンピュータシミュレーション

辻 稔

ストレス性精神疾患の病態解明と新規治療戦略開発に関する研究

西村 和洋

①ポリアミンと相互作用する生体分子の生理機能に関する研究
②ポリアミンによる細胞増殖及び分化の制御機構に関する研究

西村 信弘

①薬物体内動態の個体間変動要因のメカニズムに関する基礎的研究
②薬剤耐性菌および抗菌薬使用に関する疫学解析
③薬剤の適正使用推進を指向した調査研究

長谷川 雄
  • ①中枢性交感神経を主軸とした健康寿命における臓器連関ネットワークの研究
  • ②脳卒中・認知症における脳血管因子・脳循環動態に着目した予後規定因子探索とトランスレーショナルリサーチ
  • ③生活習慣病に対する臨床的治療効果のメカニズムを補完するリバーストランスレーショナルリサーチ
平木 洋一
  • ①医薬品の有害な作用または医薬品に関連するその他の問題の検出・評価・理解・予防に関する研究
  • ②Pharmacokinetics/ pharmacodynamics (PK/PD) に基づいた薬物の至適血中濃度の予測精度の検討
  • ③重症疾患および難病患者の薬物治療の至適化を目指した臨床薬物動態および薬剤学的検討
松浦 能行

三浦 隆史

神経変性疾患発症メカニズムの構造生物学的研究

山本 直樹

一木裕子
  • ①医療用ビックデータを活用した臨床薬学によるデータサイエンスの探究
  • ②Pharmacokinetics/ pharmacodynamics (PD/PD)に基づいた薬物の至適血中濃度の予測精度の検討
  • ③重症疾患および難病患者の薬物治療の至適化を目指した臨床薬物動態および薬剤学的検討
  • ④病院薬剤師によるファーマシーマネジメントの実践に関する研究
加藤 芳徳

①抗体工学を活用する抗体医薬品シーズの探索
②中耳炎の発症・再発に及ぼす影響因子の探索
③医薬品適正使用に関する調査および実験的研究

齊藤 秀俊
  • ①ミクログリアの活性化機構の薬理学的解析
  • ②慢性疼痛病態と、病態に付随した心理的ストレスに寄与する神経-グリア回路の包括的解析
佐藤 忠章

アロマセラピーの科学的解明に向けた基礎研究

清水 貴壽

環境因子の細胞への影響とその作用機構に関する研究

多田納 豊
  • 抗酸菌の病原性および宿主の免疫応答、抗酸菌に対する 治療薬探索
塚本 宏樹
  • ➀免疫応答を調節する抗体・化合物の創出・探索
  • ②免疫調節物質による複合がん免疫療法の開発
  • ③根治・寛解を目指したアレルギー治療戦略の創出
  • ④自然免疫による病原体認識・応答機構の解明
長沼 美代子

環境因子の細胞への影響とその作用機構に関する研究

成川 佑次
  • ➀天然由来薬用資源の開発
  • ②漢方薬の科学的解明
宮川 和也

①ストレス適応に関与する脳内機構の解明
②ストレス性精神疾患に対する新規薬物療法の開発
③妊娠期ストレスが子の精神発達に及ぼす影響と治療戦略の構築

浜田 俊幸

①体内時計研究 老化研究:時間・年齢により発症する疾患発症機構解明と治療薬開発研究
②In vivo イメージング研究:イメージング技術を用いて自由行動しているマウス・ラットの複数組織の遺伝子発現を同時に長期間追跡定量するシステム開発

藤井 幹雄

①速効型ビタミンB2の開発に関する研究
②医薬品生産における石油に代わる天然資源の探索
③薬学における化学教育の在り方

山本 緑
  • ➀薬物乱用問題に関する調査研究
  • ②コロナ禍による青少年の骨量と生活習慣の影響評価
  • ③合理的配慮を念頭に置いたヘルスリテラシー向上に関する研究
吉武 康之
  • ➀結晶場における分子間相互作用の役割とその解明に関する研究
  • ②連続ペリ環状反応を用いた効率的分子骨格合成
入学定員・修業年限・取得できる学位

入学定員:5名
修業年限:4年
取得できる学位:博士(薬学)

特徴

高度な薬物治療を学ぶことができる専門科目を配置
がんや精神疾患、感染症、循環器疾患を始めとする種々の疾病に関する薬物療法について学ぶことができます。 たとえば、がんについては免疫学、疫学、病理学、分子生物学等の基盤的知識を習得した上で、がん薬物療法を中心として、集約的治療や外科的治療、緩和医療、精神腫瘍学(サイコオンコロジー)等の最新のがん治療を包括的に理解することができます。

社会人でも学びやすい環境
原則として講義は限られた曜日の夜間と土曜日に集中しており、働きながら学ぶ環境が整っています。

附属病院等の充実
附属病院等での臨床実習を通じて、個々の患者の疾病に対応した特色ある薬物療法を学ぶことができます。

期待される将来の進路

高度専門的な臨床薬剤師として、医療機関や保険薬局等で指導的な薬剤師として活躍

医療機関や企業等に勤務しながら本研究科を修了する者については、当該勤務先でのキャリアアップ

薬系大学等の教育機関や企業等における研究者や教育者として勤務

本学附属病院や関連病院における指導的薬剤師として勤務

分野・キャンパス・時間帯

医療薬学分野

医療における薬学の役割は近年大きく変革をとげており、専門薬剤師制度、地域医療、スキルミックスなど、患者さんを中心とした医療薬学の重要性が高まっています。また、薬学部6年制が始まり、臨床教育を受けた薬剤師が今後世の中に出てきます。医療薬学分野は、臨床薬学を中心に、医療薬学の分野における研究能力の養成とともに、高度専門技術の実践や研究開発を担う人材を育成します。本分野には、臨床薬学領域、がん薬物療法学領域の2領域があり、それぞれ病院・薬局における専門性の高い薬剤師、臨床試験のエキスパートおよびがん薬物療法に精通した薬剤師を育成します。また、学会発表や論文の作成を通じて、プレゼンテーション能力を身につける指導を行います。

<臨床薬学領域>

臨床の現場では、先端医療や緩和医療をはじめ、地域医療、医療のスキルミックスなど、大きな変革が起きています。この最新の知見をまなび、現場で実践しうる能力を持った専門性の高い薬剤師が求められています。臨床薬学領域では、臨床における問題解決能力を有することで、病院における薬剤師業務に精通し、患者を中心としたチーム医療に貢献できる薬剤師や、保険薬局における薬剤師業務に精通し、地域医療を牽引しうる薬剤師を育成します。本領域では、病院や薬局での実習を通じて臨床の問題点を抽出し、その解析や解決法を実践的に学ぶことができます。

<がん薬物療法学領域>

質の高いがん医療を展開できる医療専門職としての薬剤師の育成を目指しています。日本病院薬剤師会認定の「がん薬物療法認定薬剤師」認定を目標としています。また、日本医療薬学会認定の専門薬剤師取得に必須の論文作成や学会発表に必要な、臨床研究の考え方や研究計画の立案・実践を、研究指導を通じて学ぶことができます。

生命薬学分野

生命薬学分野は、薬学研究における最先端の知見を学び、さらにライフサイエンスの広い分野に対応する高度の研究を実施し、医薬品開発に携わる研究者・技術者の養成や、薬学・環境行政を担う人材、さらには教育者の育成を行う。

入学定員・修業年限・取得できる学位

入学定員:5名(予定)
修業年限:2年
取得できる学位:修士(薬科学)

授業の方法

教室での対面授業のほか、科目、受講キャンパスにより、オンライン方式の授業を実施。さらに、一部の科目で、ビデオ・オン・デマンド方式で授業を実施する。

実務実習は学内外の実習施設で実施する。

※実習科目は、臨床薬剤師の経験年数等により免除される場合があり、確認が必要です。

集中講義・集中実習は、夏期・冬期に大田原キャンパス等で週末・休日等を活用して実施する。

期待される将来の進路

研究志向の強い学生については、本学や他大学の薬学部教員や製薬企業の研究所、研究開発担当部門への就職、および博士課程への進学。

医療機関や製薬企業等に勤務しながら本研究科を修了する者については、当該勤務先でのキャリアアップ。 本学附属病院や本学関連病院へ薬剤師として勤務。

本研究科の位置する栃木県周辺の東北南部、北関東ではなお薬剤師需要は強く、医療機関、薬局への就職。

授業科目紹介

がん薬物療法学特別実習

抗がん薬注射剤混合調製実習においては、実際の抗がん剤をもちいて、抗がん剤ミキシングの実際を学ぶことができます。抗がん剤調製のために必要かつ適切な溶液の選択と調製後の薬剤の安定性や抗がん剤の適切な投与経路を薬剤調製実習を通じて身に着けることができます。

また、各種がん薬物療法におけるレジメンをもとに、がん薬物療法の安全確保や、薬剤管理指導業務に関して、各自の症例に基づきPBL(Problem Based Learning:問題基盤型学習)形式で演習することができます。

TDM特別実習

TDM特別実習では、実際に抗がん剤やがん薬物療法時に汎用される抗生物質、免疫抑制剤薬物血中濃度を測定し、得られた測定値から、薬物血中濃度の判定やデータの解析および投与量設計に加え、HPLC法による薬物濃度測定法も学びます。

がん薬物療法認定薬剤師実習

臨床病院実務実習

特別研究

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お問い合わせ・連絡先

国際医療福祉大学大学院
東京赤坂キャンパス事務局

  • 〒107-8402
     東京都港区赤坂4-1-26
  • TEL.03-5574-3900(代表)
     FAX.03-5574-3901
  • E-mail:
    tokyo.s.c@iuhw.ac.jp

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