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国際交流

活発な国際交流

国際貢献できる医療福祉専門職の要請を視野にいれた
多彩な協力研究や研修活動の実施

国際医療福祉大学では学生たちが将来、どこの国でも、どんな場所でも、ひとりの人間として、自立した医療福祉従事者として、自然に行動できる人となってほしいと考えています。

2017年4月に開設した医学部では、毎年140人の入学定員のうち20人の留学生を受け入れ、大多数の科目で英語による授業を行うなど、国際性を重視した医学教育を実施しています。
全学部で海外研修を実施しています(成田キャンパス・大川キャンパスは必修科目)。世界約25の国や地域で本学と学術交流協定を結んでいる49の大学や研究機関、病院などに毎年学生を派遣し、2023年度には単年度で約810人が世界の医療現場を体験しました。10日~2週間にわたる研修プログラムを通じて、世界の医療福祉現場で貴重な体験をしています。医学部では6年生全員が4週間以上の海外臨床実習に参加します。

留学生に対する奨学金制度の充実のほか、教育部門ばかりでなく、医療部門、医療福祉施設を積極的に活用し、国際部や国際交流センターを設置して、国際交流プロジェクト、国際シンポジウム、海外医療協力などに積極的に取り組んでいます。

こうした活動を通じて、国際的で先駆的な学習環境を着々と整えています。その中で勉学に勤しむ学生は柔軟な国際感覚を普段の生活から身につけることができます。国内外で活躍できる人材を養成し、世界の医療福祉の現場に向け輩出していきます。

国際医療福祉大学の国際化ビジョン
~IUHWグローバルビジョン2020の策定~

国際医療福祉大学は1995年の開学以来、「国際性を目指した大学」を基本理念のひとつに掲げ、「国際的センスを備え、いかなる国の人々とも伸び伸びと協働できる真の国際人を育成すること」を目標に、「語学教育などの一般教養だけではなく、専門教育や学生生活を通じて、人間(私人)としても専門家(公人)としても国際的視野を持った人材を育てる」ことを教育理念としてきました。
具体的には、アジア等の発展途上諸国において指導者となる医療福祉専門職の人材育成、世界の医療福祉現場を体験する海外研修の実施、発展途上国への専門家派遣や研修生の受入れを中心とした医療技術協力の提供、アジアを中心とした遠隔診断プロジェクトやさまざまな国際医療シンポジウムなどの国際医療交流事業の実施など、多彩な研究協力や研修活動を通じ、積極的に国際交流や国際医療協力に取り組んでいます。

発展途上諸国を中心とした医療技術協力を提供

さまざまな保健医療協力プロジェクト
本学では、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、ケニアなどアジアを中心にさまざまな保健医療協力プロジェクトに協力しています。
ベトナムでは、同国南部最大の拠点病院である、ホーチミン市の国立チョーライ病院の運営管理体制支援に加え、同病院内の障害者支援センター設立プロジェクトでは、同国保健大臣から「国民の健康勲章」を受賞しました。また、チョーライ病院の専門医の育成のため、若手病理医を3カ月にわたり東京都港区にある本学三田病院で研修医として受け入れ、日本の高度な病理診断技術の研修も実施、2018年10月にはチョーライ病院とホーチミン市に「ドック健診センター」を開設しました。
カンボジアでは、医療技術者養成のため、養成学校に教員を中長期で派遣。タイでは寄生虫対策に係る国際研修の実施や、 情報ネットワークの構築を目的とした広域技術協力プロジェクトのために専門家を長期派遣しました。 また、ミャンマーでは国立リハビリテーション病院のリハビリ分野でのサービス向上を目的として教員を長期派遣したほか、 研修員の受入れを実施。ケニアではケニア国立医療訓練カレッジの教育レベル向上を目的とする国際協力機構(JICA)のプロジェクトを支援し、 チームリーダーを含む教員と研修員を受け入れるなど、発展途上諸国を中心にさまざまな医療技術協力を提供し続けています。
先進国に対しても、医学系の単科教育研究機関としては世界で最大であるスウェーデンのカロリンスカ研究所と1996年から98年にかけて、 また2002年から05年にかけてはスウェーデン・ゲーテボルク大学と基礎医学分野の共同研究を実施しました。 痛みの研究並びに生理学教科書の執筆者として世界的に有名なドイツ・ビュルツブルク大学のRobert F Schmidt名誉教授や、 かゆみの研究で有名なドイツ・エルランゲン大学のHerman Handwerger教授、自律神経系の構築に関する研究で 有名なイギリス・ロンドン大学のGiorgio Gabella名誉教授など、これまでに医療福祉の基礎分野で著名な学者を本学にお招きしトップレベルの講義も行っています。
このほか、国内においては、感染症データ解析の方法や院内感染症監視体制を取得・学習させることを目的に、 本学のミャンマー人留学生を国立感染症研究所に1年間研修生として預けるなど、留学生の母国における保健医療分野の底上げを目的とした研修も行っています。

国際医療交流事業の実施

遠隔診断プロジェクトの実施
経済産業省が推進する国際医療交流事業の一環として、本学はこれまで2年間にわたり、画像診断や病理分野の専門家が不足している中国とベトナムで、 日本の優れた診断技術と高度な検査機器技術、情報通信技術を融合させた遠隔診断システムの実証実験を行い、成功させています。 2014年度はこの遠隔診断実証実験をミャンマーで実施しました。

国際シンポジウムの実施
本学ではこれまでリハビリテーションや医療福祉の分野で相互理解を深めるための国際シンポジウムを多く企画しています。 2009年には「日中におけるリハビリテーション医療の現状と未来」を考える日中リハビリテーションシンポジウム、 12年には「医療の情報化と国際交流」をテーマにした国際シンポジウム、14年にはミャンマーの保健省副大臣、 国立医療系3大学の学長を招聘した「ミャンマーと日本の国際医療協力に係る今後の展開」を考える国際医療シンポジウム、 2018年には米ピッツバーグ大学のジョンF・マホーニー教授をお招きして「第1回IUHW国際医学教育シンポジウム」などを開催しました。

海外の医療福祉系大学・医療機関との連携拡大や共同研究の強化
本学は現在、海外の13大学、2高等教育機関、2医療機関と学術交流協定を締結しています。 学生の海外研修のより一層の拡充および充実を図るため、2020年までに新たに医療福祉系大学を中心とした10の大学・ 医療機関と学術交流協定の締結を図り、関連大学との単位互換を促進します。また、先進国の医療系大学・医療機関との国際的なネットワークを通じ 、最先端の動作分析に基づいた医療福祉用具の開発など、革新的な医療福祉技術の共同研究・開発の強化を図っていきます。

「IUHW 奨学金制度」の実施
アジア各国の医療福祉分野で指導的立場となる人材の育成に寄与することを目的として、アジア出身の特待留学生に対し、学費全額および生活費、 その他の教育経費などを負担する本学独自の奨学金制度を設立しています。 この制度を適用した留学生に対しては、卒業後は速やかに帰国し、母国の医療福祉発展のため、その分野で指導的立場として活躍するよう義務づけ、 制度趣旨の実効性を図っています。これまでに、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、カンボジア、ラオスなどを中心とするアジア各国から 多数の留学生を受け入れており、本制度については留学生の推薦に協力を頂いている「アジア婦人友好会」や在京各国大使館から高い評価を得ています。