新型コロナウイルス対策基金について
ご挨拶
新型コロナウイルス感染拡大は、国民の生活と同時に多くの医療機関に深刻な影響を与えていますが、国際医療福祉大学の6つの大学病院も決して例外ではありません。
新型コロナウイルス感染者の受け入れによる病床確保などの整備とともに、過酷な現場に従事する医師や看護師ら医療スタッフの確保、さらに防護具や消毒用アルコールなどの安全確保のための支援体制も予想をはるかに上回るコスト増を余儀なくされています。
各病院とも受診される皆様の安全確保のため、いち早くPCR検査体制を整えるとともに、発熱外来用の施設を新たに整備するなど取り組んできました。
4月以降、新型コロナウイルス感染防止による外出自粛や一般患者様の受診控えなどから、各病院とも外来、入院患者様、予防医療センター利用者様の大幅な減少が続き、収益悪化は避けられない厳しい状況が続いています。
本学は政府の要請により、武漢市からのチャーター便で帰国した邦人用宿舎における帰国者の健康管理、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客の検体摂取等を中心とした支援活動を実施し、延べ67名の医療スタッフをクルーズ船内へ派遣するなど、通常業務に加えて想定外の医療従事者の負担が重なりました。
4月開院予定だった国際医療福祉大学成田病院は、国内の逼迫する医療情勢を踏まえ、急遽、3月16日に前倒し開院し、新型コロナウイルスに感染した患者様を受け入れてきました。ただ、むしろそのことが影響して、一般の患者様の来院が思うように伸びていないのも実情です。
大学病院は教育を支える重要な臨床実習の場として運営され、これまで学生に質の高い教育を提供し、医学部をはじめ他学部も極めて安い授業料を設定することができたのも、大学病院が健全に経営されてきたからです。大学病院が疲弊することは学生らの学修環境にも大きなダメージを与えかねません。
新型コロナウイルス感染は急速に改善することは期待できず、今後の第2波に備えた設備投資などさらなる支出増が避けられないとみています。
新型コロナウイルス感染症とは長い戦いになることが予想され、本学は開学以来、かつてない危機感を抱き、この難局を乗り切るため、教職員一丸となって取り組んでいるところですが、現下の厳しい環境を踏まえ、これまで温かく見守っていただいたみなさまに、ご寄付をお願い申し上げる次第です。
皆様からのご寄付は、さらなる医療体制の充実や感染防止のための整備に向けて、また社会的使命を持って医療、福祉の世界に生きる大志を胸に抱き、勉学に打ち込んでいる本学医学部生をはじめ医療専門職をめざす学生の学修・研究環境の充実に活用してまいります。
国際医療福祉大学の各病院がこれからも、皆様の健康、いのちを守り、地域および日本の医療体制を支えるために懸命に取り組んでまいりますので、なにとぞ、格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2020年7月
国際医療福祉大学 学長 | 大友 邦 |
国際医療福祉大学病院 病院長 | 大和田 倫孝 |
国際医療福祉大学塩谷病院 病院長 | 須田 康文 |
国際医療福祉大学成田病院 病院長 | 宮崎 勝 |
国際医療福祉大学市川病院 病院長 | 角田 亘 |
国際医療福祉大学三田病院 病院長 | 山田 芳嗣 |
国際医療福祉大学熱海病院 病院長 | 池田 佳史 |