研究開発

研究内容

日本循環器研究コンソーシアムの拠点事業

ヒト組織サンプルの収集(バイオバンク事業)をはじめ、ゲノム・オミックス解析・分子病理解析・疫学臨床研究・デジタルAI解析などの統合的解析を通して、難治性循環器疾患の診療ガイドラインに直結するエビデンスの創出をめざします。本事業は、日本医療研究開発機構(AMED)難治性疾患実用化研究事業「日本循環器研究コンソーシアムによる難治性心血管疾患のエビデンス創出」の一環として行われています。

大動脈疾患の研究拠点事業

大動脈疾患(瘤や解離)は人々の生命を脅かす重大な疾患です。高血圧は大動脈疾患発症の大きなリスク因子ですが、高血圧患者の中でも大動脈疾患を発症する人は限定的です。したがって何らかの大動脈疾患特有の発症メカニズムの存在が想定されますが、それはいまだに明らかになっていません。また、マルファン症候群や高安動脈炎といった大動脈合併症をきたしやすい疾患についてもその病態解明による新規治療の開発が求められています。

CBRCは、国際医療福祉大学のもつ関連病院ネットワークを活用した大動脈疾患の臨床データの蓄積や、AI画像解析技術を生かした大動脈疾患の新たな診断治療法の開発、最新の解析技術を用いた基礎研究、などをとおして大動脈疾患の病態を明らかにし、研究成果の臨床応用への展開を目指しています。

循環器医療ビックデータ解析事業

データサイエンスの急速な進展により、日本が世界に誇る健診制度や国民皆保険制度を基盤とした大規模医療データ――医療ビッグデータ/リアルワールドデータ――の活用が、今、新たなフェーズへと突入しています。我々の研究グループは、この圧倒的なデータ資源を最大限に活かし、循環器疾患、生活習慣病、がんなど、現代医療の中心課題に真正面から挑んでいます。従来のレジストリ研究や無作為化比較試験では拾いきれなかった「現場のリアル」な疑問を、精緻な統計手法と革新的な解析技術で解き明かし、次世代のエビデンス創出へと進化させることを目指しています。

医療・医学研究の創発事業

医療従事者は、患者さんと接していると「なぜこの人にこの病気が起きるのか」などの疑問を感じることがあると思います。その「なぜ」は研究を始める大きな一歩になるはずです。しかし、研究をやったことがない、どうやって始めるのかわからない、などの理由でその疑問をうやむやにしてしまうことが、もしかすると多いかもしれません。

CBRCは研究計画・実施・解析・学会発表・論文化等の各段階において、各分野に詳しい研究者と協力して多くの質の高い研究を実現するための支援を行います。