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ごあいさつ

学長のごあいさつ

学長 鈴木 康裕
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多様性社会で求められる医療福祉のプロフェッショナルとして

2025年に開学30周年を迎える国際医療福祉大学は、「病める人も、障害を持つ人も、健常な人も、互いを認め合って暮らせる『共に生きる社会』の実現を目指して」を建学の精神に掲げ、高い教養と医療福祉の現場で生きる本物の医療プロフェッショナリズムを身につける場として、その存在意義を果たしてまいりました。開学から29年の年月のなかで、本学から巣立った約3万5千人の卒業生は、医療機関や福祉施設、教育施設、行政機関などの各専門分野で活躍しており、それらにおいて指導的立場に立つ優秀な医療人も数多くいます。

卒業生たちに今も息づいている建学の精神は、リハビリテーション教育の分野で日本有数の実績を擁する本学ならではの教育の特色にも表れています。たとえば、学科を横断した混成チームを編成して現場の医師や専門職の指導のもと「チーム医療・チームケア」を体験する「関連職種連携教育」や、海外の医療現場に触れて国際的な視点を養う「海外保健福祉事情」などにそうした特長が色濃く表れているといえるでしょう。

これらに共通するものは、グローバル社会で今後ますます重要となってくる多様性です。病気や障害を持つ人、健常な人、さまざまな職種、そして文化的に異なった背景を持っている外国の人々が互いに認め合って共に生きるには、多様性を受け入れ、新しい環境に適応することが極めて重要です。本学では、多職種の連携が必要な医療福祉の現場はもちろん、あらゆる場面において多様性を受容し、自らの専門性を発揮できる人材の育成に力を入れています。

そうした高度な知識と技術を備えた人間性豊かな医療人の養成のために、教育スタッフには各分野の第一人者や多才な指導者を招き、臨床実習は早期から行うなど先駆的なカリキュラムと学修環境を用意しています。特に、6つの附属病院と臨床医学研究センター、慢性期医療を含めた多様な保健福祉機関において臨床実習を体験できる本学は、他に類を見ない極めて恵まれた学修環境が整えられているといって過言ではありません。

これから本学で学ぶ皆様が、今日までの歴史のなかで本学が培ってきた先進的な教育や充実した学修環境を存分に活用され、真の国際性を身につけた医療福祉のプロフェッショナルとして、国内外の医療現場で幅広く活躍されることを期待しています。

鈴木 康裕 (すずき やすひろ)

慶應義塾大学医学部卒業。医学博士。米国ハーバード大学大学院公衆衛生研究科で2つの修士号(Master of Public Health, Master of Science)を取得。WHO(世界保健機関)局長(ナンバー2)、厚生労働省医務技監を歴任。2021年1月より国際医療福祉大学大学院教授を務め、同年3月に副学長、2022年4月から現職。同年12月、WHO執行理事に就任。