多数のご応募、ありがとうございました。

第2回「共に生きる社会」めざして高校生作文コンテスト 応募要項

募集テーマ
応募資格 高校生(個人の執筆に限る)
応募方法 400字(20字×20字)詰め原稿用紙3~4枚(本文1200字~1600字)。
日本語でこのコンテストのために新たに書き上げたものに限ります。
必ず表紙をつけ、表紙には作品タイトル、氏名(ふりがな)、郵便番号、
住所、電話番号、年齢、性別、学校名、学年を明記し、郵送 でご応募ください。
審査委員 北島政樹 国際医療福祉大学学長
金澤一郎 同大学大学院院長
荻原喜茂 同大学総合教育センター長
和田秀樹 同大学大学院教授
冠木雅夫 毎日新聞東京編集編成局専門編集委員
応募締切 2011年9月20日(火)(当日消印有効)

審査結果

個人賞

賞名 氏名 学年 学校名 作文(PDF)
最優秀賞 重政 舞子 1
千葉県 国府台女子学院高等部
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優秀賞 保田 健太 2
神奈川県立相模原中央支援学校
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優秀賞 柳川 燿 2
東京都 八王子高等学校
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佳作 髙橋 弘次 1
茨城県立下妻第一高等学校
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佳作 田中 彩 2
東京都 玉川聖学院高等部
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入選 石橋 佳奈 2
福岡県 久留米市立久留米商業高等学校
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入選 植木 由佳 2
栃木県 海星女子学院高等学校
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入選 大山 萌 1
茨城県立石岡第一高等学校
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入選 岡本 しおり 3
長野県 飯山高等学校
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入選 小室 美沙希 1
茨城県立大子清流高等学校
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※各賞受賞者のお名前は、五十音順で記載しています。(敬称略)

学校賞

学校
茨城
茨城県立太田第一高等学校
栃木
栃木県立小山城南高等学校
群馬
群馬県立吾妻高等学校
埼玉
埼玉県立浦和第一女子高等学校
千葉
千葉県 千葉国際高等学校
東京
東京都 大妻高等学校
長野
長野県松本蟻ヶ崎高等学校
静岡
静岡県立沼津東高等学校
長崎
長崎市立長崎商業高等学校

表彰式

最優秀賞・優秀賞・佳作の入賞者と学校賞の関係者をお招きして、11月5日(土)国際医療福祉大学 大田原キャンパスで表彰式を行いました。

表彰式の様子
表彰式の様子
個人上位入賞と学校賞関係の皆さま
個人上位入賞と学校賞関係の皆さま

※表彰式の様子をムービーでご紹介します、こちらからご覧ください。

副賞「中国医療福祉体験ツアー」報告

参加者:

重政舞子さん
髙橋弘次さん
田中 彩さん
※2名は都合により不参加

期 間: 2012年3月26日~3月31日(5泊6日)
内 容: 1日目 羽田国際空港 ⇒ 北京へ
  2日目

北京滞在
・中国リハビリテーション研究センター見学、講義受講、臨地実習
・地域リハビリテーションセンター見学  
・前門大街地区の散策

  3日目

北京滞在
・JICA事務所訪問
・日中友好病院見学
・鳥の巣「オリンピック公園」入園
・夜景見学(車窓より)

  4日目

北京滞在
・北京郊外観光(万里の長城、八達嶺、など)
・北京市内観光(天安門広場、故宮博物院、など)
・楽天瑪特スーパー見学

  5日目

北京滞在
・中国リハビリテーション研究センターで感想報告会
・北京動物園入園
・天壇公園見学
・朝陽劇場にて雑技見学

  6日目 北京 ⇒ 羽田国際空港へ

ツアーの様子 (クリックして拡大できます)

参加者レポート

明日の医療・福祉のために -中国医療福祉体験ツアーに参加して- 国府台女子学院高等部 重政 舞子

空の青さと白雲のコントラストが美しい3月下旬、「中国医療福祉体験ツアー」へと向かう私たちを乗せたCA182便は、ほぼ定刻通りに羽田空港を飛び立った。

初めて訪れた中国での6日間を振り返る時、私の心に今も色濃く残るのは、医療現場で働く人々の真剣な眼差しと、目覚しく成長を続ける中国の発するエネルギー、そして躍動感だ。

ツアー3日目に、私は北京市朝陽区にあるJICA(国際協力機構)中国事務所を訪問し、青年海外協力隊員より話を伺う機会を得た。医療分野での技術協力という明確な目的意識を持ち、日本を離れて尽力する彼らの瞳は生き生きと輝いていた。

現在、中国国内に派遣されている青年海外協力隊員は39名、発足時からの累計人数は中国への派遣者のみで800名に上る。同じ目標を見据えて歩む連帯感から生み出されるものは尊く、他国の発展のために協力を惜しむことのないその姿勢に胸を打たれた。国境を越えた人と人とのつながりが、そこには確かに存在している。

しかし、中国の医療は未だ問題点も数多い。都市部と農村部の経済格差は著しく、充分な医療を受けられるのはごく限られた一部の階層にとどまるのが現状だ。医療施設の整備拡充、高度な技術や専門知識を備えた医療技術者の育成が急務となっている。

そのような中で、国際医療福祉大学が行っている技術協力および人材養成は非常に有意義で必要不可欠なものであるといえる。こうした取り組みは、医療の発展向上のみならず、両国の友好や相互理解に大きく寄与している。

北京の日中友好病院には中曽根康弘元首相が贈った桜の木がある。1984年に日中両国の友好のシンボルとして設立された病院だ。当時の首相から贈られた苗は成長し、春が巡ってくるたびに同病院の中庭には綺麗な桜の花が咲く。国際医療福祉大学の行う取り組みも着実に一定以上の成果を上げ、中国の医療・福祉の場で実を結んでいる。一本の大木を眺めながら、今後も両国の友好関係が変わらずに継続されることを願った。

私の意識下では、近くて遠い国という位置付けであった「中国」。そこは、何千年もの悠久の歴史を持つ奥深い国であった。万里の長城や故宮博物院では、ただそこに立つだけで、雄大な時間の流れに引き込まれ心が揺さぶられるような感慨を覚える。

次に私がこの隣国を訪れる時、何かをわずかでも為し得る強さと信念を持っていたい。叶うならばひとりの医療従事者として、この大国の地に自身の足で確かに立っていたいと希望する。そして、よりよい医療の実現のために、中国ではほぼ手付かずになっている心のケアを含むきめ細やかな医療体制を提唱してみたい。この国の持つパワー、人々の発するエネルギーにさえ臆することのない人間に成長し、再びこの地を訪れたい。

中国医療福祉体験ツアーに参加して 茨城県立下妻第一高等学校 高橋弘次

あまりにもしっかりと、生々しく、僕の体にしみついてしまった中国をどう表現したらいいだろう。

いつもなら思い出にひたるとか書くところだけど、今回の旅は、今までの旅とは全く違うものとして僕の中に残っている。様々な場面が映像のように浮かんでくるのではない。目を閉じると鮮明な光や景色、人々の話し声、暖かい心、情熱、においも味も、リアルにつつまれている感じだ。中国の様々な場所に僕はたたずみ、いつも五感で中国を感じている。瞬間移動とはこんなことなのかも知れない、と思ってしまう程だ。

人も車も交通ルールを守り整然とした日本で生活をしていると、中国はすべてが雑然としている。急な車線変更や信号無視、人より車優先、ぼんやりとしていては生き残れないと感じさせる。それで殺伐としているかと思えば僕が出会った中国の人々は温かく優しさにあふれていた。

リハビリテーションセンター、日中友好病院、JICAの方々のいきいきと情熱を持ち仕事に打ち込んでいる姿に、僕は自分の将来の姿と重ね合わせ、こんな大人になりたいと目標となるような尊敬できる方ばかりでした。また、リハビリを頑張っている人達、そこで懸命に支える人々。僕も、もっともっと努力をし、もっと頑張って自分の人生に情熱を持って生きていかなければ、と気付かせてもらうことができた旅行でした。

僕達若者には、ぜいたくすぎる位の様々なレストランにも案内して下さり、中国の素晴らしく美味しい食文化に触れることもできました。どの料理も思い出に残るものばかりでした。

出会った方々、旅を支えて下さった方々、そしてこの旅をプレゼントして下さった国際医療福祉大学に心からの感謝とお礼を伝えたいと思います。中国で体験したすべてのもの、ことは僕にとってかけがえのないものとなりました。こうして今、目を閉じるとすぐに中国にたたずむことができる。これはある意味、僕の魂は中国を旅しているということなのかも知れない。

「医療福祉体験ツアー」で学んだこと 玉川聖学院 田中 彩

私のこのツアーでの学びは、大きく分けて二つあります。

一つは、今、経済的に著しい発達をとげている中国という国のリハビリテーションを始めとする医療が日本の支援で発展した場面があるということです。日本が支援したことが、中国の人々のクオリティー・オブ・ライフを支えていることを知り、経済的にいきおいのある中国でもかつて様々な医療技術が不足していた、ならば他の国でも、日本の医療技術の継承の必要があるのではないかと考えました。また、JICAの安達さんのお話を聞いた時、安達さんは中国の河北省で、チーム医療という考え方、理学療法士として働いた自らの知識や経験を中国の医療従事者に伝えているということを聞きました。これらのことから、私が将来就きたいと考えている看護師という仕事も、安達さんのように、世界を舞台に自分の知識と経験を武器に活躍することができるんだ、と思った時、私の将来へのビジョンが広がり、将来の夢への意欲もより一層強くなりました。自分にとってただただ漠然としていた世界というものに自分が飛び込んでいくことができ、さらにそこで役に立つことができる、私が日本に居たら絶対に考えることのなかったことを、このツアーで私にも世界で役立てる可能性があるのだということを知ることができたことは、大変貴重な学びができたと思っています。

二つ目は、中国人の方々の勤勉な姿勢を見たことです。私は正直、中国に対してあまり良い印象を持てていませんでした。しかし、私が出会ったリハビリテーションセンターの方々を始めとする中国人の人々は、みなさん親切で、とても日本語が上手でした。私は母国語以外の言葉を話せるようになるには語学留学という手段しか思いつきませんでした。私が一人の中国人の方に、「日本語がお上手ですが、どこで習ったのですか。」と聞くと、「仕事で必要だったので北京で学びました。」と答えてくれました。私は母国で外国語を流暢に話せるようになることに驚きましたし、その方は私が恥ずかしくなるくらい、私よりもずっと日本の歴史に詳しく、その方の吸収力、勤勉さに感動しました。その方を始め多くの中国人の方々の勤勉さに触れ、今の中国の発展の背景には人々の吸収力、向上心、勤勉さがあるのだなぁと感じました。今回のツアーで中国人の方に対しての印象が私の中でとても良くなりました。

異国の地で、その国の環境、文化に触れることは、想像をしていたよりもはるかに貴重で原稿用紙三枚ではとても書ききることのできない、かけがえのない経験をすることができました。

貴重な体験をさせて頂いたことに心から感謝します。

 

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