小室一成センター長が、アジア太平洋循環器学会において最高の栄誉であるLifetime Achievement Award を受賞
循環器バイオバンクリサーチセンターの小室一成センター長が、アジア太平洋循環器学会Asian Pacific Society of Cardiology (APSC) において最高の栄誉であるLifetime Achievement Award (日本語訳では特別功労賞または生涯業績賞)を受賞し、2026年5月16日に台湾・台北市で開催された年次学術集会において、特別講演 「Antonio-Samia Lecture」 を行いました。
講演タイトルは“From Extrapolation to Leadership: Building Asia as a Global Pillar in Cardiovascular Medicine.(外挿からリーダーシップへ:アジアを循環器医学のグローバルな柱へ)”。講演では、アジア循環器学を欧米の単なる受け手ではなく、自ら知を創出する共同体へ発展させてきたという歴史を振り返り、全体を通して、「“Asians are different from Westerners”、すなわち欧米のデータをそのまま適用するだけでは不十分であり、アジア人を対象とした研究を、アジア人自身で行う必要がある」と強く主張しました。さらに、自身の研究として、iPS心筋細胞を用いた創薬、DNAダメージを指標とした病態解析、AI・機械学習による心不全予測、心不全ワクチンなどを紹介し、アジアは基礎研究においても世界をリードし得ることを示しました。最後に、「アジア全体で循環器医学を創っていこう」というメッセージを発信し、アジア循環器医学のさらなる発展と国際的リーダーシップの重要性を訴えました。
Asian Pacific Society of Cardiology(APSC)は、アジア太平洋地域の循環器学会を結ぶ国際学術組織で、アジア人の特性に基づく循環器医療・研究・教育の発展を目的として活動しています。設立は1956年、初代会長はDr. Antonio Samiaで、現在はアジア太平洋地域の20数カ国・地域の循環器学会を代表する組織となっています。ガイドライン作成、国際共同研究、若手育成、教育プログラムなどを通じて、欧米追随ではなく「アジア発の循環器医学」を世界に発信することをめざしています。

