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「第37回日本神経免疫学会学術集会」会長を務めた本学医学部脳神経内科学の村井弘之教授からのご報告

2025年8月8日〜9日、幕張メッセ国際会議場にて「第37回日本神経免疫学会学術集会」を開催いたしました。神経免疫疾患とは脳神経内科のなかでも自己免疫が関与する疾患の総称で、私が専門としている重症筋無力症のほか、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、筋炎、脳炎などが主な対象です。この領域の治療の進歩は著しく、いまや多くの種類の分子標的薬が頻繁に使用されるようになっています。一昔前まで「神経内科は診断するだけで治療はない」などと揶揄されてきましたが、隔世の感があります。これからさらに多くのブラックボックスが開いてゆくことでしょう。

さて、今回の学会の参加者数は1,020人であり、はじめて1,000人の大台を超えました。2015年ころの参加者数は400人程度でしたから、10年で実に2.5倍に増えたことになり、この領域に対する注目度の高さを物語っているといえます。かつて日本神経免疫学会は小さな小さな学会でしたが、いまや堂々たる風格をそなえた組織に成長しておりますし、これからもさらにパワーアップしてゆくでしょう。