医療福祉の現場が求めるのはチームの一員としてのスキル

大友 邦 学長

大友 邦 学長

少子高齢化および疾病の多様化の現代社会において、もはや医師だけですべての治療をカバーするのが難しくなってきています。そんな中、21世紀の医療福祉は、患者さんを中心として看護師、薬剤師、理学療法士などの専門職と医師が機能的なチームを作り治療・ケアにあたる専門職連携へと変革しつつあります。

9学部22学科を擁し、5つの附属病院と多くの関連施設で実習を展開している本学は、医療福祉の総合大学ならではの独自の教育として、関連職種連携教育(Interprofessional Education) に取り組んでおります。

この実習では、学部・学科の枠を超えて学生が横断的にチームを作り、最終的には実際の医療福祉現場に赴いて、自分で考え、自分で対応するという理念のもと実習を行うのが特長です。ここで学ぶ他分野のスタッフとの交流、仲間との共同作業のノウハウ、コミュニケーション能力や専門を超えた幅広い知識こそ、いまの医療福祉社会が求めているスキルそのものなのです。ぜひ本学で、未来に直結するかけがえのない学びを体験してください。

21世紀の医療福祉のキーワード 「専門職連携」

これからの医療福祉の現場で不可欠となる専門職連携。これは、病気や障害を持つ人に対し、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、臨床検査技師、診療放射線技師、社会福祉士、介護福祉士など異なる分野の専門職が協働し、患者・利用者中心の医療福祉サービスを提供することをいいます。

実際の医療・福祉現場を活用したチーム医療実習

5つの附属病院をはじめ、多くのグループ関連施設、全国約600カ所の学外臨床実習施設と連携している国際医療福祉大学。
実習の質は受け入れる施設の意識によって大きく変わりますが、本学の「関連職種連携教育」は大学と同じ意識で専門職連携を実践している臨床施設で実習を行います。
これにより、他大学では例を見ない実践的な専門職連携を学ぶことができるのです。

国際医療福祉大学病院 国際医療福祉大学塩谷病院 国際医療福祉大学三田病院
国際医療福祉大学熱海病院 国際医療福祉リハビリテーションセンター 介護保険施設マロニエ苑
専門職連携

体系的なカリキュラムを確立

代表グループによる発表

関連職種連携教育では段階的に連携能力を身につけることができるように、体系的なカリキュラムを確立しています。まずは、「早期体験実習」に始まり、「関連職種連携論」、「関連職種連携ワーク」、「関連職種連携実習」へと進みます。「早期体験実習」では、医療福祉施設を見学し、現場の「職種間連携」を自分の目で確かめます。「関連職種連携論」では、各職種の専門性と関連性、「専門職連携」の理念、形態、実践方法などについて学びます。

「関連職種連携ワーク」では、学部学科横断チームで問題解決型体験学習を通して、「専門職連携」の基礎技能を高めます。「関連職種連携実習」では、学部学科横断チームで、実際の医療福祉現場で臨床実習を行い、「専門職連携」を実践的に学びます。

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関連職種連携実習

関連職種連携学習インタビュー

3年次「関連職種連携実習」を履修

浅利 華子さん
福岡県 筑陽学園高等学校出身

福岡看護学部 看護学科

私たちのグループでは、脳血管疾患、糖尿病、運動障害、認知機能障害といった複数の疾患を抱えた患者さんの症例に取り組みました。初めはそれぞれの職種ごとにアセスメントを考えていましたが、うまく連携することができませんでした。そこで全員で患者さんの立場から問題点や治療への要望を議論して長期目標を設定。さらに短期目標として、どの職種が中心的な役割を果たすのかを図解で共有しました。
私はこのグループワークをとおして、メンバーがそれぞれの視点で互いに働きかけ、1つの目標に向かうことの大切さを学びました。また私がめざす看護師は患者さんとの距離が近く、他職種からも患者さんの情報を求められる立場にあることを理解しました。今後はさまざまな視点から患者さんに切れ目のない医療サービスを提供できるよう、看護師としての観察力、アセスメント能力を磨いていきたいと考えています。

4年次「関連職種連携実習」を履修

安田 桃子さん
茨城県 常総学院高等学校出身

薬学部 薬学科

私たちは「前頭側頭葉変性症」の患者さんへの医療サービスについて、8学科9名のチームで治療計画を立案し、病院の医療スタッフの方々に対して発表を行いました。患者さんは日常生活を1人で送るには支障がある方で、ご本人の状態と希望、ご家族の希望を考慮しながら、退院後を含めた医療サービスの方針を議論しました。この中で職種によって同じ情報に対する考え方やアプローチが異なることに気づき、情報共有の際に誤解が生じないよう、情報の整理や、わかりやすい表現を心がけました。
実際の医療現場では、病状ごとにチーム構成や関わる職種が変化し、患者さんもくすりだけで対処できるわけではなく、さまざまな問題を抱えていることがあります。薬剤師は治療薬や副作用ばかりに目を向けるのではなく、チーム全員で優先順位を考え、患者さんに合った医療サービスを提供することが大切だと感じました。