大学院のご案内

大学院長ご挨拶

大学院長のご挨拶

国際医療福祉大学大学院長
矢冨 裕
(やとみ ゆたか)

国際医療福祉大学大学院は、我が国の保健・医療・福祉の分野において、指導的な役割を担うことが期待できる高度医療専門職の人材を集め育成することを願って1999年に開設されました。仕事を持つ社会人にも十分な研究環境を提供できるよう、さまざまな配慮をした、他に類を見ないユニークな大学院です。現在、大学卒業後すぐに進学した院生はもとより、すでに医療福祉の現場で働いている社会人の院生も多く学んでいます。

本学大学院は、開設以来医療分野に焦点をあてた新しい専攻や分野が次々に開設されてきました。全国的にも数少ない生殖補助医療胚培養分野、おそらく我が国で初めての医療福祉ジャーナリズム分野、学部ではなく大学院で学んでもらう助産学分野、日本臨床心理士資格認定協会の指定を受けた臨床心理学専攻、全国に先駆けた特定行為看護師養成分野、医療経営管理分野やヒューマンヘルス関連のMBAコース(h-MBAコース)、介護を学術レベルにまで引き上げた先進的ケア・ネットワーク開発研究分野など、枚挙に暇がありません。また、2015年度からは、医療・福祉の分野で教育者・管理者として活躍できる人材の養成を目指し「医療福祉教育・管理分野」を開設し、「臨床検査学分野」や「医療通訳・国際医療マネジメント分野」を開設しました。最近では「遺伝カウンセリング分野」や「災害医療分野」、「医療機器イノベーション分野」も新設しております。このように社会のニーズをいち早く察知し、それに応えるべくダイナミックに進化して行く大学院の運営が本学大学院の大きな特徴のひとつです。

このような特徴に加え、本学は充実した教育機能を備えた6つの大学附属病院(国際医療福祉大学病院、国際医療福祉大学成田病院、国際医療福祉大学塩谷病院、国際医療福祉大学市川病院、国際医療福祉大学三田病院、国際医療福祉大学熱海病院)を有しています。特に2020年春に開院した国際医療福祉大学成田病院はアジアを代表する世界的なハブ病院をめざしています。さらにグループ法人が運営する東京都の順和会山王病院、山王メディカルセンター、九州の福岡山王病院、福岡中央病院、高木病院、柳川リバビリセンターなど多数の関連医療福祉施設があります。これらは、いずれも院生の臨床実習施設の場になっています。

また、大学院およびその教員と深く関連した事業として、ファースト、セカンド、サードの3 段階をもつ「生涯学習センター」や、意欲ある人達が夜間に医療・福祉・政策などに関連したトピックスをシリーズで学べる「乃木坂スクール in 赤坂」、「九州地区生涯教育センター」、「国際医療福祉総合研究所」などの多彩な附属施設も充実しており、院生たちの教育・研究に多彩な選択肢を提供しております。

国際医療福祉大学大学院は、成田の医学部と連携して、従来の医療福祉学研究科、薬学及び薬科学研究科に加えて2018年4月から医学研究科を新設しました。医学専攻(博士課程)と公衆衛生学専攻(修士課程)を擁し、国際的な医療交流拠点として機能できるよう、医学領域における高度な専門職業人の育成に従事しております。同じく2018年4月には大学院キャンパスを東京青山から赤坂の地に新設移転し、これを機会として大学院はその規模を質・量ともに拡充して研究・教育環境を一層充実させ、学問の力とブランド力を高めてゆく方針を掲げております。そして大きく変貌を遂げる日本の未来を担うべき分野に力を注ぎ、絶えずイノベーションを実現できるよう努力してゆきたいと考えております。

実践的な教育・研究環境が整った本大学院は、今後も国際的視点を忘れることなく、保健・医療・福祉分野の総合的大学院教育や研究を推進したいと考えておりますので、 皆様のますますのご支援を頂きたく、よろしくお願い申し上げます。

矢冨 裕 (やとみ ゆたか)

国際医療福祉大学大学院長。東京大学医学部卒業。医学博士。元東京大学大学院医学系研究科教授、
東京大学総長補佐・教育研究評議員、医学系研究科副研究科長・医学部副学部長、医学部附属病院副病院長